《メッセージ》

知人から『知り合いが、兄弟関係に悩んで相談してきたのだが……』
内容は“3才の兄が1才の弟をたたいたり、馬乗りになったりする。
叱ってばかりでは心が痛む。それとなく 知らせる良い絵本はないだろうか?”と の事らしい。

私自身の事を思い起こせばありました。
優しく妹思い・お世話の出来るお兄(姉)ちゃんになって…、お兄(姉)ちゃんなのだから手を煩わせないで…と。
でも同時に、
「望んで兄(姉)になったのではない。」
「ある日突然大好きなお父さん・お母さんと、ボク(ワタシ)の間に入り込んだ存在!」
「お兄(姉)ちゃんなんだから…と言われて分かるけれど、ボク(ワタシ)は?・ボク(ワタシ)だって…」
『心の葛藤(揺れ)と親を見ている……』ことを感じたのです。

相談された方にどんな思いがあったのか、知るよしもありませんが、
「大人の心の持ち方(接し方)で、子どもは変わる」「子どもの心の声に耳を傾け・目をむけて」
のメッセージを込め、知人を通じて2冊の絵本を貸しました。
『すき ときどき きらい』 東 君平・文  和歌山静子・絵   出版:童心社
『ねぇ だっこ』 いちかわけいこ・作  つるたようこ・画  出版:佼成出版社

一月後・・・・ 知人が一組の親子を紹介してくれました。絵本を貸していた方…でした。
絵本のお礼に来られたのですが、 返却された絵本の中に一枚のカードがありました。

『すごく良い絵本を選んで紹介してくださり、子どもと家族と一緒に読めた事、感謝しています。』
『2冊の絵本に出会った事で、子どもから一生忘れないプレゼントをもらったり、
夫婦で・家族でお兄ちゃんのキモチを考えたり、反省したり…』後略
「お兄ちゃんのお気に入りのコーナーに、絵本が大切に入れてあった。」事も書き添えられていました。

深々と頭を下げられて恐縮してしまいましが、 私の方が頭を下げたくなるほど、嬉しくなりました。
絵本が好きで、絵本の持つ素晴らしさを知って欲しくて、職場の人にも勧めたりもしています。
それがこのような形で、他の方にも届く事が出来て…。


後日談ですが…
『ねぇ だっこ』を読んだ後「お母さんの抱っこ どんなだっこ?」と、尋ねたそうです。
返事は 「お母さんちっちゃいけど、大きいだっこ」
男の子は、お母さんの思い・愛情をしっかりと感じていたのですね。


1冊の絵本を通して伝わって行く≪メッセージ≫
作者から読者、子どもから大人へ、大人から子どもへ、大人から大人、子どもから子どもへ。


2004.12.
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