=====『かさい まりさん 』の絵本について=====

『かさいまりさん』の絵本は、絵がとても美しく、繊細な雰囲気を持っています。
あの透明感…
大学を卒業後、芸術デザイン学校に入学・卒業しいますので、技術的にも裏付けはされていますが、
それだけではない…何かを感じるのです。
大人の心の中に語りかけてくる…何かがあるのです。
絵本ですけど、絵本ではない…大人も楽しめる絵本ではなく、
大人に読んで欲しい絵本のような気がして…私は気になっていました。

“かさい まりさん”のお話しを聞く機会がある!
分かった時は、講演の場所なんて関係ない!行く!逢う!聞く!
講演のその日までを、ワクワク・ドキドキ…、期待に胸膨らませ待ちました。

『一冊の絵本ができるまで』と題されての講演会。
“こうして絵本作家になったのよ”“絵本のことこんなふうにおもっています”
“お話しができたきっかけ”“これからの私の本づくり…”等、話されました。
どのお話しも興味深く、うなずきながら聞いていました。

私の心の中に残ったのは

≪私の絵本は「心情絵本、心のひだを開いていく本」です。
自分の心が動いた(感動したとき)お話しが出来、絵本を作ります。
子どもの心、優しさ等本質が見えやすい。
でも、大人になるほど環境や人間関係等枝・葉だらけになり、本質が見えにくくなっている。
その枝・葉の中にチラッと垣間見れた時、感動を見た時に作るのです。≫

その後、絵本のできたきっかけを話して下さいました。
「た・たん」・・・民宿で出会った、口べたで素朴な青年から、恥ずかしがり屋のくまさんが…
「あのね」・・・ある新聞報道がキッカケになり、嘘をつくつらさへの思いから…
「ないしょ ないしょ」・・・信頼関係が無いと成り立たないお話しを…
と、沢山話しに時間の経つのも忘れました。

最後に、今後も大人をみながら(大人の心のひだ)、子どもの作品を作っていきたい。
大人も子どもも同じ人間、どこかに自分を実感する事が出来る作品を…。
と、結ばれていました。

講演を聴き、何故私がこれほどに気になって居たのか…少し分かりました。
それは絵本の中に自分を見ていたからです、同じ経験・想いがあるから…
私の心の琴線に響き、揺らすのだ…と、納得が出来ました。


〜こんなきもちを えほんにしました〜と、明記された資料を頂きました。
かさいまりさんに承諾頂き、一部ですが記載しました。

「さよなら またね」
だいすきなともだちは はなれてしまっても ずっとともだちだよ
だから
ひとつひとつのであい たいせつにしてごらん
それがあしたをむかえ やがて みらいをつくるから

「ちょっと おさんぽ」
ひょっとして 人の人生も 本の中
だれかにページをめくられて みられているかもしれないよ

「ないしょ ないしょ」
みんなで うれしいきもち わかちあえたらいいな
まいにちが もっとたのしくなるもの

「いいたくない」
こころってゆれる いろんなきもちうまれてゆれる
それが それが いきてるってこと

「た、たん」
はずかしいと
ことばはかくれて ちいさなこえもでなくなる
それでも だれかにつたえたい
あきらめないぞとおもったら ふんわりゆうきがわいてくる

「ほんとは ちがうよ」
すきなのにきらい。 ほしいのにいらない。
こころとことばが はんたいに……
それでも
ひとりはさびしいから なにかのきっかけみつけたら
だれでもすなおになりたいさ。


                      2004:10
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